お茶にゆかりの山鉾
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菊水鉾のお茶会
鉾名は、町内の菊水井戸にちなんで付けられました。会所では、7/ 13~16の4日間、日替わりで表千家・裏千家・遠州流によるお茶会が開催されています。お菓子は亀廣永の「したたり」で、お皿は持ち帰ることができます。そのデザインが毎年変わるので、それも楽しみのひとつとなっています。
御神体の前にお茶が備えられており、会所でお茶をいただくということは、本来はこのお供えのお下がりをいただくことから来ています。
荷茶屋(にないちゃや)
荷茶屋は、てんびん棒で担ぐ二つの箱の中に風炉釜や水差し、茶わん、茶筅などを入れた可動式茶屋で、山鉾巡行の際に同行し、辻回しなどの時間待ちお茶を飲まれていました。
お茶を飲むことができるのは、裃を着た町の役人のみで、鉾の引き手は飲むことができませんでした。江戸時代の絵図にも見られ、複数の山鉾の後に続いていましたが、昭和30年代に冷たい飲み物が普及し、巡行時間が短縮されたこともあって、姿を消してしまいました。
菊水鉾の荷茶屋
他の山鉾に先駆けて復元されました。今は冷たいお抹茶を配られています。
芦刈山の荷茶屋
2011年に蔵の奥から見つかったもので、高さ約1メートルの木製。裾が広がる形の棚で、内側には小さな戸棚やかめを置く竹の台のほか、茶釜も残っていました。制作や使用の時期は不明。表面に、芦の旧字を使った「芦刈山」の文字が書かれています。
太子山の荷茶屋
太子山保存会が、2013年に復元新調しました。高さ約1メートルの木製で、「太」の紋の透かし彫りが入っています。